忍者ブログ

書簡

太陽の読書記録

2018'11.13.Tue
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2009'06.22.Mon

恋愛嫌い
平安寿子:著
ジャンル:現代
好き度:5

<あらすじ>
コンタクトレンズ販売店フロア主任、喜世美(29歳)
販売データ処理会社勤務、翔子(26歳)
スナック菓子メーカー販売促進部次長、鈴枝(35歳)
恋に生きることが出来ない女性3人の視点で語られる連作短編集

<感想>
ああ、分かるなあ
読みながらなんどつぶやいたことか!
私も喜世美同様、高校以後に自分で選んだ友人たちは、
みんな「恋バナより趣味話!」と自分と似たり寄ったりな子たちばっかりでしたが、
大学の研究室ともなるとそういう訳にもいかず…
女性が多い文学部ですから、当然みなさん恋バナ大好き。
常々、「ついてけねえ」と思っていた私には、頷くところだらけでした。

3人に共通して言えることだと思うのですが、みんな「恋をしたくない」わけではないんですよね。
ただ、何がなんでも恋愛しないといけない、とは思えない、ということ。
恋人は、いてもいいけど、無理して作らなくてもいいじゃない?
そんなスタンスなんだと思う。

それを「淋しくない?」とか「強がってない?」とか言われちゃうと、
「えー、いや、それは価値観の違いですから、てか見当違いですから」
と内心思ってしまう。


まあ、恋愛至上主義であったり、現在大恋愛まっただ中の人には
「何言ってんだコイツ」くらいにしか思えない話かもしれませんが。
共感できる人間には激しく共感できる話。

蛇足:
こんな私ですが、ベタ甘ラブコメや切ないラブストーリーも大好きです。
あれは、私の中ではファンタジーと同義です(笑)
PR
2006'09.20.Wed

ダブル・キャスト
高畑京一郎:著
ジャンル:現代SF
好き度:4.5

<あらすじ>
廃墟から転落した川崎涼介。
目覚めると知らない部屋のベットに寝ていた。
家に駆けつけるとなんと自分の葬式をしているところで、自分が川崎涼介だと言っても、誰も信じてくれなかった。
一方、転落事故を目撃した浦和涼介。
その日をさかいに、一時的に記憶を失うようになり、見ず知らずの女の子が涼介を訪ねてくる…。

<感想>
タイム・リープに引き続き、面白かったですv
理詰めだった前作に比べると、物語を解いていく面白さには欠けましたが、相変わらず魅力的な登場人物とストーリー展開で最後まで飽きませんでした。
喧嘩っ早くて乱暴だけど正義感あふれる川崎も、一見情けなく見えても、いざというときの判断力と行動力がずば抜けている浦和…二人ともとても格好良かったですv
個人的には、クラス全員が見守る中、浦和と亜季が(一見)痴話喧嘩を始めるシーンが一番好きデスv
浦和君は、川崎涼介と亜季と出会い、今回の事件を乗り越えたことで、一回り大きな人間になれたような気がします。
(このまま育てば、浦和と川崎、両方のよい部分を併せ持った最高に格好いい男になるでしょう。亜季はなんとしても捕まえておかないといけませんね/笑)
タイム・リープの文庫版には、物語後が少しかいま見れる挿話が付いているらしいのですが、私はどちらかというと、ダブルキャストのその後の方が気になるなー。
2006'09.15.Fri

タイム・リープ~あしたはきのう
高畑京一郎:著
ジャンル:現代SF
好き度:5

<あらすじ>
鹿島翔香は、ある日目覚て学校へ行くと月曜日のはずが周りのみんなは「火曜日だ」と言う。
昨日の記憶がないことに混乱した翔香が、昨日の日記を開いてみると「若松くんに頼れ」と自分の筆記で残されていた。
冷静沈着、女嫌いと有名な若松に相談に行くがまったく相手にされない。
なんとか助けて貰おうと若松の後を追う翔香は、頭上で気配を感じて上を見上げると何かが自分目がけて落下してきていた――

<感想>
タイムトラベルもの。なのですが、同じ時を二度繰り返さないために、今までのタイムトラベルものにつきものだった矛盾がなく、すんなりストーリーを楽しめました。
数々の複線と言う名の「予備知識」も、翔香の視点で物語が進むので、読者も翔香と一緒に得ることが出来きます。
パズルを解く感覚で気軽に読める作品です。(実際、2時間ちょっとで読破しちゃいました)
10年以上前の本なのに、古くささを感じさせませんでした。
2006'04.16.Sun

辻村深月:著
ジャンル:現代ミステリー
好き度:5

<あらすじ>
ぼくの学校で可愛がっていたウサギが惨殺された。
そのことがショックで、幼なじみのふみちゃんは登校拒否になり、感情をなくしてしまった。
ぼくはふみちゃんの笑顔をとりもどすため、不思議な力を使って犯人に復讐をこころみる。
勝負は七日後。ぼくは「力」の使い方を習うため、親戚の「先生」のもとへ通うことに…

<感想>
これまでの辻村作品は長すぎて敬遠され気味だったかもしれませんが、今回は長さ、内容ともにとっつくやすく、読みやすいのではないかと思います。
『凍りのくじら』のふみちゃん、松永くん、『子どもたちは夜と遊ぶ』の秋先生、月子、恭司、真紀ちゃんが再登場します。
『凍りのくじら』に関しては、ふみちゃんはちょい役もちょい役なので、先にこちらを読んでもまったく支障はありませんが、『子どもたち~』は秋先生と月子に関して、多少ネタバレ的要素があります。
『子どもたち~』を読んでなければ読み飛ばしてしまうような些細なことではありますが、『子どもたち~』をまっさらな気持ちで読みたい方は、先に『子どもたち~』を読むことをおすすめします。
(逆にこっちから先に読んでたら、秋先生の印象が変わるかもしれないな…とも思いますが)
『子どもたち~』を読んだ方は、是非ともこちらもあわせて読むことをおすすめします。
謎のまま終わっていた部分、月子たちのその後が垣間見れますv

前置きはこの辺にしておいて、本題。
「復讐からは憎しみしか生まれない」とか「憎しみは繰り返す」とか、今までさんざん言われてきていることだけど、もし実際に復讐するとことが出来る能力を持っていたとしたら、自分はどうするだろうか。
仮に復讐をするとして、どんなことを相手に対してするだろうか。
「復讐」とはどういうことなのか、そのことについてすごく深く考えさせられました。
復讐するからには、その復讐した相手の身内から、今度は自分が復讐される覚悟をもつこと。それが出来ないなら初めから復讐なんて考えるな。
「復讐からは何も生まれない」と言うのはたやすいけど、しょせんそれは復讐したいと強く願うほど、誰かを憎んだことのない人間の言葉なんですよね…
復讐を肯定するわけではないけど、少なくともそれに対するリスクは負わなくてはいけないのだと思いました。
「ぼく」の出した結論が正しかったかどうかは難しいところです。
彼はリスクを重く受け止めたつもりだったけど、そのリスクは自分だけが背負っているのではないことに気づけなかった。
そのことを教えられた「ぼく」は、この先能力者として誤った道に踏み外すことはないだろうと思います。
ふみちゃんを救ったのは「ぼく」だけど、それは「ぼく」の「力」ではなく、本当の意味での「魔法の言葉」だったと言うことを重く受け止めてほしいです。

以下に『子どもたちは夜と遊ぶ』関連(ネタバレ)
2005'12.21.Wed


辻村深月:著
ジャンル:現代ミステリー
好き度:4

<あらすじ>
センター試験を間近に控えたある朝、大雪の中登校した男女八人の生徒が学校に閉じこめられた。
誰もいない校舎、止まった時間。
そして彼らは、二ヶ月前の学校祭で自殺したクラスメートの顔も名前も思い出せなくなっていた。
なぜ、この8人は学校に閉じこめられたのか。
自殺したのは誰だったのか。
そして、彼らを閉じこめた人物の意図はなんだったのか…

<感想>
辻村さんのデビュー作です。
『子どもたち~』で、思いっきり騙されたので、今度こそ騙されるものか!とかなり気を付けて読んでいたのですが、やっぱり騙されました。
本当に、読者の盲点をつくのが上手いです!
そして、やはり心理描写はさすが。
外見だけでは、個々がかかえる悩みや葛藤は見えないし、気づけないものなのだな…というのが、痛いくらい伝わってきました。
個人的には、清水の心情が一番感ずるものがありました。
(共感…とまではとてもじゃないけど言えませんが。私はそんなに優秀じゃないです)

ただ、難を付けるとしたら、メインキャラ8人というは少し多すぎたかなと思います。
じゃあ誰を削るんだ、と言われると難しいのですが、ちょっと前半がたるいような気がしたので。

全体としては『子どもたち~』と比べるとまだ荒く無理矢理感もいなめないのですが、デビュー作としてかなりの完成度じゃないかと思います。
こっちを先に読んでいたら「今後に期待」と書くところですが、『子どもたち~』は期待通りと言ってよいと思いますので、「今後も良作を」と言いたいですv

以下にネタバレ感想
2005'10.28.Fri



辻村深月:著
ジャンル:現代ミステリー
好き度:5

<あらすじ>
学部生を対象に行われた論文コンクール。最優秀者はアメリカへ留学できる。
その最有力候補と思われていた、秀才型の狐塚と天才型の浅葱。
狐塚を追って上京した月子と、狐塚の同居人恭司。
2人が見守る中、誰もが予想していない結果がまっていた…

過去から生まれた歪み、孤独、秘めた想い、叶わない願い…様々な思いは交錯してすれ違っていく…
哀しい殺人ゲームのすえに導かれる真実とは…


<感想>
どう書いたら良いか分からないのですが、心地よい敗北感…といった心境です。
以下、基本的にかなり核心をついたネタバレなので、続き↓に
2004'03.30.Tue


たつみや章 著
好き度:5

月神シリーズの外伝。
ポイシュマたちから500年後のお話です。

<あらすじ>
「星のしるし」一族の末裔サザレヒコは、幼い頃は病弱だったため、家族から愛情を注がれて庇護されて育ってきた。
かつては強く根付いていた神々への感謝の気持ちを理解せずに育ったサザレヒコは、好奇心から兄の弓矢を持ち出し、オオモノヌシの化身である白蛇を射ってしまう。
そのことを隠し嘘をついたことを咎められ、サザレヒコは一人で北の山へ償いの旅に出ることになる。
そこでサザレヒコは不思議な少年「ヌシ」と出会い、彼から自然や神々への感謝の気持ちを教えられる…

<感想>
読みながら、サザレヒコと一緒に自然への恩恵について考え直しました。
現代に生きていると、「生き物は自然に生かされている」ということをついつい忘れてしまいますね。
人間だけじゃなくて、地球上に存在する生物はみんな、土や水の恩恵にあっているというのに、今の私たちは、それらや他の動物のことを利用するだけで、感謝の気持ちなんか感じずに生きてるよな…
縄文時代の人たちは、自分は生かされているということを実感として感じていたのだろうな…
鋼の6巻を読んでいても思ったけど、やはり、食べるため生きるために、他の動物の命を奪い、さばく、という行為を経験しないと、なかなか人は自然へ感謝の気持ちを抱けない動物なのかもしれませんね。

もう一つ、この本を読んでいて思ったのは、作者の後書きにも書いてありましたが、血というのはずっと繋がっているんだな…ということ。
今私がここに存在するのは、私の祖先となる人が存在したからで、一歩間違ったら私はここにいなかったかもしれない。
それでも、今ここに私が存在しているってことは、100年前にも千年前にも何千年前にも、先祖は存在してるんですよね。
そして、もし子どもを生んだら、自分の子孫がその先100年とか千年とか続くかもしれないんですよね…
それって、なんかすごいことだな…と思います。
 HOME 
積ん読本
ブログ内検索
図書館予約中

書簡 wrote all articles.
Powered by Ninja.blog * TemplateDesign by TMP  

忍者ブログ[PR]