2004'03.30.Tue
たつみや章 著
好き度:5
月神シリーズの外伝。
ポイシュマたちから500年後のお話です。
<あらすじ>
「星のしるし」一族の末裔サザレヒコは、幼い頃は病弱だったため、家族から愛情を注がれて庇護されて育ってきた。
かつては強く根付いていた神々への感謝の気持ちを理解せずに育ったサザレヒコは、好奇心から兄の弓矢を持ち出し、オオモノヌシの化身である白蛇を射ってしまう。
そのことを隠し嘘をついたことを咎められ、サザレヒコは一人で北の山へ償いの旅に出ることになる。
そこでサザレヒコは不思議な少年「ヌシ」と出会い、彼から自然や神々への感謝の気持ちを教えられる…
<感想>
読みながら、サザレヒコと一緒に自然への恩恵について考え直しました。
現代に生きていると、「生き物は自然に生かされている」ということをついつい忘れてしまいますね。
人間だけじゃなくて、地球上に存在する生物はみんな、土や水の恩恵にあっているというのに、今の私たちは、それらや他の動物のことを利用するだけで、感謝の気持ちなんか感じずに生きてるよな…
縄文時代の人たちは、自分は生かされているということを実感として感じていたのだろうな…
鋼の6巻を読んでいても思ったけど、やはり、食べるため生きるために、他の動物の命を奪い、さばく、という行為を経験しないと、なかなか人は自然へ感謝の気持ちを抱けない動物なのかもしれませんね。
もう一つ、この本を読んでいて思ったのは、作者の後書きにも書いてありましたが、血というのはずっと繋がっているんだな…ということ。
今私がここに存在するのは、私の祖先となる人が存在したからで、一歩間違ったら私はここにいなかったかもしれない。
それでも、今ここに私が存在しているってことは、100年前にも千年前にも何千年前にも、先祖は存在してるんですよね。
そして、もし子どもを生んだら、自分の子孫がその先100年とか千年とか続くかもしれないんですよね…
それって、なんかすごいことだな…と思います。
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