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書簡

太陽の読書記録

2024'04.24.Wed
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2008'09.19.Fri

つくもがみ貸します
畠中恵:著
ジャンル:江戸ファンタジー
好き度:5

<あらすじ>
江戸の片隅、姉弟二人が切り盛りする「出雲屋」。鍋、釜、布団、何でも貸し出す店ですが、中にはちょっと妙な品も混じっているようで……妖怪たちが引き起こす騒動の数々、ほろりと切なく、ふんわり暖かい連作集。

<感想>
久々に出ました、「好き度:5」!
畠中さんの作品の中では一番好きかもしれません!
短編連作ですので、それぞれの話の中で困った事態に陥ってる人を、つくも神の横やりと、出雲屋の清次の名推理で解決していくのですが、作品全体に流れる物語の一本筋が香炉「蘇芳」を巡るお話。
各々の話はともかく、この「蘇芳」、はたまた姉弟の結末は、
「そうであってほしいなあ」
と望んだ、いわゆるお約束な結末ではあるのですが、私はそれがすごく嬉しかった。

以下ちょいネタバレ

だってねえ…一途にさ…もうホントそれこそ小さい頃から大事に大切に思って、
いつだってそばで守ってあげたいと思ってた相手をさ、あっさり5年近くほったらかしにしといたヤツに奪われたくないじゃないか!
でも、そうと分かってても手助けせずにいられない、人のよい清次はいい男だな、と思います。

最終話でお紅が「なんで姉さんって呼ぶのさ!」と啖呵を切るまで、
この子は清次をなんだと思ってんだー!少しは清次の気持ちも考えろー(怒)
と思ってたのですが、なんだ、ちゃんと全部分かってたんじゃないか、と嬉しくなりました。
ラスト、「蝙蝠が…」と駆けつけるシーンは、ベタだけどすっごく好きですv
可愛いなあ、もう!

佐太郎は男のメンツを気にしちゃったところが敗因ですね。
佐太郎もヤなヤツではないですが、さすがにこいつにお紅をもってかれたら、

夫が失踪して7年、死亡認定され、ようやく踏ん切りをつけて、7年間近くで見守ってくれた優しい男性と再婚しようと思ったら、ひょっこり夫が戻ってきて、やっぱり夫とは別れない!

とかそういう感じになってしまうじゃないですか!(笑)
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