2005'04.27.Wed
宮部みゆき:著
ジャンル:現代ミステリー
好き度:4
<あらすじ>
自転車事故で今多コンツェルン会長の専属運転手であった梶尾が亡くなった。会長の娘婿であり会社の広報部の杉村三郎は、会長の頼みで梶尾の娘と会い、犯人に呼びかけるための本を出すことになる。
しかし、乗り気の妹と裏腹に、結婚を控えた姉の方は何か気がかりなことがあるようで…
<感想>
この本を読んで一番感じたことは
「幸せなことは、そんなに罪なことですか?」
基本的に主人公に感情移入しやすい私は、まわりの人間の杉村さんへの理解の低さ(と言うか、色眼鏡)が耐えられないほど悔しかったです。
実際、人間って裕福で幸せそうな人間を見ると、本人の気持ちや人間性を知る前に、偏った見方をしてしまうものなのかなと思います。
それでも、何を言われても、ショックを受けても、「自分は幸せなんだから」とそっと自分の胸にしまい込み、言い返したり言い訳をしたりしない杉村さんが私は好きです。お人好しすぎる人には弱いんです。
タイプは違うけど、「戒」の戒に少し通じるところがある人だなと思いました。
事件の内容とかには全然触れてませんが、とにかく、私は杉村さんに感情移入しすぎたのでこんな感想になりました。
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