2006'08.05.Sat
『BG、あるいは死せるカイニス』
石持浅海:著
ジャンル:現代ミステリー
おすすめ度:4
<あらすじ>
全員女性の姿で生まれて、その中で優れた者だけ男性に性転換する、男性が優遇された世界。
ある日、遙の姉が高校の裏庭でレイプ未遂の死体となって発見された。美人で人望厚く、成績優秀、運動能力も優れた男性化候補の筆頭であった彼女は何故殺されたのか。
警察や女性有能ジャーナリストが追う、「BG」のもつ意味とは。
遙は姉のもつ秘密を探ろうとする…
<感想>
あんまり期待しないで読んだのですが面白かったです。
女性がある年齢を超えると、優秀な者だけ男性に転換する…という、ちょっと想像しにくい世界観の話なのですが、それを上手く使った、なかなか読ませるミステリーでした。
「男性は優れている」「男性を優遇しよう」と言いながら、実際の権力を握っているのは人数の多い女性で、優遇することで男性を社会から排除してしまっている。
このあたり、作者は「フェニミズム」風潮のことを頭に置いて書いてるのかなと思いました。
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