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書簡

太陽の読書記録

2024'05.06.Mon
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2004'02.17.Tue


フラヴィア・ビュジョール著
ジャンル:異世界ファンタジー
好き度:3.5

<あらすじ>
14歳の誕生日を迎えた日、まったく違う生活をしていた3人の少女、ジャド、アンブル、オパールはそれぞれの家族から、不思議な力を秘めた石を渡される。そして、いにしえの予言に従い、3人はこの世に<自由>を取り戻すために冒険に出かける

<感想>
この本はフランスの13歳の女の子が書いたそうです。
「子どもが書いたから」という価値以上のものがあると思いました。
個性的で、なおかつ、少し風刺も込められた世界観や共感のもてる登場人物の作り方は見事だと思います。
ストーリーの主なテーマは<死>そして、<正義と悪の闘い>なのですが…うーん、微妙に私の考えとずれていてしっくりこない部分があるのですよね。
途中、ストを起こした死に神を説得するシーンがあるのですが、ちょっと説得力に欠けるかな、と。
正義と悪については…これは語り出すと長くなるんで、多くは言いませんが、
「正義の中にも悪はある、悪の中にも正義はある」
その通りなのですが、それだけではないと思うのですよ。悪と正義って、そんなに簡単に分類できることなんでしょうかね。
そこのところが、やっぱり西洋思想だな、と思ってしまいました。
(別に西洋思想が悪いと言いたいわけではないです。私の考えとはずれがある、ということです)
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2004'02.07.Sat


アヴィ著
ジャンル:歴史ハートフル(?)
好き度:4

<あらすじ>
舞台は14世紀、中世イギリス。
自分の名前を持たずに「アスタの息子」と呼ばれて育った13歳の少年いた。唯一の身内である母の死後、泥棒の濡れ衣を着せられて殺されそうになる。
「ここから逃げて自由になれ」
少年の唯一の理解者クィネル神父に後押しされ、母の形見の十字架をお守りに、少年は一人街を目指して旅に出る。
そして、空腹のため食べ物を求めて立ち寄った黒死病(ペスト)で滅んだ村で一人の奇妙な男<熊>に出会う

<感想>
よくある設定、よくあるストーリー展開なのですが、登場人物のキャラ設定がよいので飽きることなく読めました。
あと、ラストがすがすがしくて気に入りましたv
この本の見所はなんといっても少年と熊の擬似親子愛でしょう!
初めは主人と奴隷の関係なのですが、旅を続けるうちに、師弟関係に、そして、親子関係になっていく様が自然な流れでよかったと思います。

<ちょっぴりネタバレ>
こういう、出生が謎に包まれていて、幼い頃はいじめられていたけど、ひょんなことで本当は身分ある人の子どもだと分かって…という話は、大抵最後には、仲間を得て自分の出生を世間の人に明らかにし、今まで虐げてきた人を懲らしめて地位ある身分になってめでたしめでたし…というパターンです。
でも、結局支配されるものと支配するものの関係は変わってないし、金持ちが幸せで、貧乏は不幸だ、という根本的な考えは変わってなくて、それって本当に幸せなんだろうか?といつも引っかかっていたのですが、この話はそういう押しつけがましい終わり方じゃなくて、本当の意味の自由とか幸せって人それぞれなんだ、愛する人、愛してくれる人といっしょにいることが他でもない幸せなんだということが伝わってきて、非常に清々しい思いがしました。
2004'01.22.Thu


アレックス・シアラー著
ジャンル:現代ファンタジー
好き度:4.5

<あらすじ>
赤毛でそばかすで、ちょっと太めの女の子カーリーは親友のような女きょうだいがほしかった。
2歳半のときに妹が生まれたんだけど、すぐに死んでしまって、それ以来きょうだいができる可能性はなかった。
だからせめて親友がほしかったのだけど、今のところそんな子もいない。
そんなとき、ちょっと変わった女の子が転校してきた。彼女の名前はメレディス。
両親に先立たれ、80過ぎのおばあさんに引き取られ2人だけで暮らしているらしい。
カーリーは背が高くて美しいメレディスに、「親友にならないか」と声をかけるが、丁重に断られてしまう。

<感想>
上のあらすじ読んだだけでは、ただの学園ものだと思うかもしれませんが、ファンタジーです。
ネタバレになるので反転↓
おもいっきり騙されました!
メレディスのおばあさんのグレースの話、本気で信じちゃいましたよ!
メレディスが性悪なのはすぐに分かりましたが、グレースは本当に、メレディスに騙された哀れなおばあさん(中身は少女)にしか見えませんよ!
まさか、コイツまで演技してるだなんて、思いもしませんでした。
してやられたー!って感じです。
なんか騙されたのが非常に悔しい(><)
グレースには姉がいるって話が出ていたのに、疑いもしなかったなんて!!
私は結構勘が良い方だから、こういうのには割とすぐに気が付いてしまう方なのですが、これは完璧に騙されました。
入れ替わった後、カーリーが自分こそ、本物のカーリーだと年老いた姿訴えるのが切ないです。
でも、頭の悪い方法に出たな…とは思いますが。信じてもらえるわけないのに…。

全体的にとても面白かったのですが、最後のシーンだけちょっとご都合主義かな…と思いましたね。
前のところで、あんなに上手に騙してくれたんだから、もうちょっとひねってもよかったかな…と。
2004'01.17.Sat

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著
ジャンル:異世界ファンタジー
好き度:5

<あらすじ>
チェズニー氏の観光会が廃止されてから8年。
ケリーダ総長が引退し、若手に任された魔術師大学は赤字に苦しんでいた。
保護者達に寄付を募る手紙を送ったのだが、そのことでかえって事件が続発してしまう!

<感想>
今回の主人公は前作の「ダークホルムの闇の君」ではまだ幼かったダークの末娘エルダ。
他にも没落しかけた王族の跡取りや、刺客に狙われた首長国の若者。混血であるため、元老院に嫌われている南の皇帝の妹。国では奴隷身分だったドワーフ。謎の大金持ちの美女などなど…
一癖も二癖ある友人たちといろいろな問題に立ち向かっていきます。
解説で荻原さんも言っていましたが、それぞれの自己紹介のシーンを読んだだけでも、これから起こる問題が予測されてはらはらしてしまいます。
この本を読んでいると、頭の凝り固まった大人の愚かさと、柔軟な考えを持つ子供達のパワーを思い知ります。
なんだかとても、読んでいて小気味のいい話でしたv
グリフィンのエルダが種族の壁もなく、仲間として初めから受け入れられているところがなんとも微笑ましいですv

ダークホルム2部作、面白いです!
2004'01.15.Thu


ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著
ジャンル:異世界ファンタジー
好き度:5

<あらすじ>
別の世界から事業家チェズニー氏がやってきて40年。
彼の興した巡礼観光会のせいで、魔法世界ダークホルムは観光地と化していた。
諸国の財政は危機に瀕し、町も畑も荒れ放題。
魔法大学の総長ケリーダが、彼の観光会をつぶすため請うた神殿のお告げで、魔術師ダークが今年の闇の君に選ばれた。
しかし、なぜか問題続発で、彼どころか、妻と一男一女五グリフィンの子供たちも大忙しとなる

<感想>
ダイアナさんの本は、なんていうか本当に一風変わってるんですよね。
それがとても面白いのですが。
物語をこんなに面白くしている要因は、やはり個性あふれる登場人物の魅力でしょうね。
この話で一番いいのは、やはりドルフィンの子供達でしょうね。
ドルフィンも人間の子供も分け隔てせず、普通の兄弟として接しているところが微笑ましいですv
ダイアナさんの本ではよくあることなのですが、1つのことがきっかけで、いろんなことが絡んで問題が続出してしまうのですが、その対処の仕方も面白いですv
この本を読んでいて、「悪人」ってのは、しょせんこんなものなのかもしれないな、と思ってしまいました。

とにかく面白いので、ファンタジー好きさんは是非読んでみて欲しい1冊ですv
2004'01.08.Thu


マロリー・ブラックマン著
ジャンル:現代
好き度:3.5

<あらすじ>
ある日突然、父親が銀行から100万ポンド(約1億円)盗んだ容疑で捕まってしまった!
優しい父親がそんなことをするはずがないと思ったヴィッキーと義弟のギブは事件の謎を解こうと、銀行のコンピューターに侵入した

<感想>
血の繋がらない姉と弟って、私的にすごくおいしいシシュエーションで(もういいから)
ヴィッキーは実は養子で、そのことで途中でギブとぶつかるのですが、その後の2人の姉弟愛がかなりヒットでした。
謎解きも面白かったのですが、2人の関係に気がいってしまって(おい)
いいよね☆義姉弟v
2004'01.07.Wed


タモラ・ピアス著
ジャンル:異世界ファンタジー
好き度:4

<あらすじ>
トムとアランナは双子の兄妹だった。
2人の父親はトムを騎士修行のため宮廷に、アランナを貴族のレディに育てるため、修道院に送ると決定した。
しかし、トムは騎士より魔法使いに、アランナはレディではなく騎士になりたかった。
そこで2人は父親に内緒で、男の双子であるとして、トムは修道院で魔法の勉強を、アランナは髪を切り「アラン」という男の子のふりをして騎士を目指すことにする。
アランナは、従者見習い修行中のジョナサン王子やその親友たち、街の盗賊の王、ジョージなどの友達と、苦労しながらも立派な騎士への道を進んでいく

<感想>
まず、女騎士という言葉に惹かれました。
男のふりをする女の子という設定が大好きなので、非常に楽しんで読みましたv
アランナが、初めはくじけそうになるのですが、男の子顔負けの努力と、持ち前の頑固さ乗り越えていく姿が格好良かったですv
妹思い、というか妹大好き!な兄のトムも今回は出番が少なかったですが、今後は活躍しそうな雰囲気で楽しみですv
ってか、異性の双子、しかも兄がシスコンとか私的にすごいおいしいシチュエーションなんですvv←あほ
アランナの友人の男の子たちが、みんな格好良くて元気でイイヤツで…なんだかとっても微笑ましいですv
続き物なのですが、まだ次の巻が出てません…
早く続きが読みたいです。

◆追記◆
シリーズ全巻読んで…
正直1巻が一番面白かった。というかだんだん詰まらなく…
2004'01.06.Tue


ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著
ジャンル:現代ファンタジー
好き度:4

<あらすじ>
大学の休みにお祖母さんの家に帰っていたポーリィは、荷造りをしながら昔の愛読書を読み、不思議に思う。
この本を読んだことがある…だけど、こんな内容だっただろうか?
壁にかかった懐かしい写真も、記憶してるものと違う!
記憶をたどっていくと、九年前、10歳のとき紛れ込んでしまった、誰かのお葬式にたどり着いた。そこで、ポーリィは「リンさん」というチェロ弾きの男の人に出会ったのだ

<感想>
もう一度読み返したくなるお話です。
伏線がいっぱいはってあって、1回目読んだときはなんとなく読み飛ばしてしまったところも、後から考えると伏線になっていた、というところがいくつもありました。
ポーリィとリンさんの年の差カップルが可愛らしくて大好きですv
あんまり面白くて、夜中三時までかかって読破してしまいました!
2003'12.09.Tue


ヨースタイン・ゴルデル著
ジャンル:現代
好き度:3

<あらすじ>
主人公ゲオルグは4歳のとき父親を亡くしている。
父について覚えていることはほとんどない。
ところが、父の死から11年たって、父がゲオルグに残した日記が発見された。
それは、父が若いころ出会った、一人の女性(オレンジガール)との思い出の物語だった。
そして、その日記の中で父はゲオルグにひとつの重大な問いかけをしている

<感想>
感想を書くとネタバレになってしまうような気がします。
のであまり多くは語りませんが、父親がゲオルグにした質問、私ならどう答えるか、真剣に考えてしまいました。
きっと…私もゲオルグと同じ答えをだすかな、と思います。
2003'11.20.Thu


ジョージ・R・R・マーティン著
ジャンル:異世界ファンタジー
好き度:5

<あらすじ>
その昔、七つの王国に別れていたのを統一させたドラゴンの末裔、ターガリエン家。
それから300年以上たち、王の暴君ぶりに謀反を起こし、新たに王座についたのは、ロバート・バラシオンだった。
そして、北の果てを領主であり、その右腕となって戦い、王の友人でもあるエダード・スタークは、3人の息子と2人の娘、そして一人の私生児の息子とともに平穏な日々をすごしていた。

ある日、エダードのもとに、王ロバートが直々にやって来た。
王の側近の長である”王の手”ジョン・アリンが急死したため、彼に”王の手”になってほしいという。
エダードは初めは断るが、彼の妻ケイトリンのもとに内密に届けられた、彼女の妹で、ジョン・アリンの妻でもあったリサからの一枚の手紙によって考えを変える。
エダードは2人の娘と次男をつれて都へ、長男と末息子を妻のいる領国に、そして、私生児のジョンを北の守り”壁”の警備をする「夜鳴団」に送ることにする。
しかし、次男は王の妻、王妃とその兄の秘密を知ったために口止めとして殺されかけてしまう…

<感想>
やたら登場人物が多い&似たような名前が多いため、後ろについてる人物相関図がないと読めません(爆)
でも、面白かったです。
壮大な歴史の物語の一片を垣間見た感じがしました。
王国記というのは、どろどろとした毒蛇の宝庫だなと感じずにはいられません。
いろんな人物-エダードやケイトリン、彼らの子供たち、そして、敵対する王妃の家ラニスター家の障害児、滅ぼされたターガリエン家の生き残りの王女-の視点で語られていく物語形式も面白かったです。

この話、全六部作なので、まだまだ物語は始まったばかりという感じです。
この後、どのように物語が展開していくのか楽しみですv
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