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書簡

太陽の読書記録

2024'03.29.Fri
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2007'06.24.Sun

ファンタージエン 夜の魂
ウルリケ・シュヴァイケルト:著
ジャンル:異世界ファンタジー
好き度:4

<あらすじ>
虚無から逃れるため、桃源郷と呼ばれるナザグルへ旅立った「青い髪族」
幼ごころの君への使者となった父を待つため一人村に残ったタハーマは、瀕死の状態で帰ってきた父からナザグルの悪い噂を聞きつつも、仲間と合流するため、一人旅をはじめた。
旅の途中、部族代表としてエルフェンバイン塔を目指していた狩人族のセレダス、博学な地霊小人ヴルグルックと出会い、共にナザグルを目指すが…

<感想>
ファンタージエンシリーズでは一番好きかもしれません。
タハーマとセレダスの関係がよくある設定、展開ではあるんですが、切なくて…
にしてもこのシリーズ。いろいろな作家が同じ世界観でそれぞれの持ち味を存分に発揮していて面白いです。
ただ、知っている作家がラルフ・イーザウくらいで、他はあまり日本では紹介されていない作家というのが残念ですね。多分、それぞれの作家の作品も読んでると、より個性を感じられて面白いんでしょうけど。
日本でも、いろんな作家がある世界観を共有して競作してみたら面白そうですよね。
日本は荻原さんが福武・徳間「空色勾玉」の後書きで書いているように、ハイファンタジーの土台が、海外と比べてまだ歴史が浅い部分があるのでそれは難しいかもしれませんが。(でも、例えば小野不由美の『十二国記』の世界観で、いろんな作家が過去や未来の登場人物を各自作り出して物語を書いたりしたら面白そうだな、と思うんですけどね)
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2007'06.24.Sun

夜は短し歩けよ乙女
森見登美彦:著
ジャンル:現代
好き度:2

京都が舞台なので、京都に住んだ事がある身としては、その辺は面白かった。(特に下鴨神社の古本市とか、近所だからよく行っていたのですが、本当にこんな雰囲気でした)
ただ、どうも、この人の文体は私に合わない。デビュー作も途中で挫折してるのですが、今回も結局斜め読み。大絶賛されてたから、この本は大丈夫かなと思ったんですけどね~。


チョコレート・ゴシップ
森橋ビンゴ:著
ジャンル:現代
好き度:3

規格外なラブストーリー4つの(連作?)短編集
個人的には、ゲイカップル+女友達の三角関係「メンソール・ベイベ」が面白かった。
なんというか、私は基本的にお馬鹿なほど純粋でお人好しなキャラが好きなんだな、と最近自覚し始めました(笑)
2007'06.15.Fri

いろは歌に暗号(かくしごと)
鯨統一郎:著
ジャンル:歴史ミステリー
好き度:3 

<あらすじ>
空海が挑む、薬子の変の謎。
空海がいろは歌に隠した、薬子の変の真相とは!?

<感想>
空海、薬子はもちろん、神野天皇(嵯峨天皇じゃなくて、「かみの」天皇なところがミソ/笑)とか平城帝(薬子は「安殿」と呼んでましたv)仲成とか、なじみ深いキャラが多く出てくるのですが、「かみの」と言うと私はどうしても、あの可愛い「賀美野」をイメージしてしまって、その固定概念(あくまで私の)を捨て去らないと、ちょっと人間関係について行けない感を感じてしまいました。
推理も、「そうかな?」と思う部分半分、「そうかも」と思う部分半分という感じでした。
2007'01.28.Sun
とりあえず、題名だけ。記号は読書リストと一緒で、◎>●>○です

●『一瞬の風になれ1 イチニッイテ』(佐藤多佳子)
●『一瞬の風になれ2 ヨウイ』(佐藤多佳子)
『風に舞い上がるビニールシート』(森絵都)
●『アンクレット・タワー』(真田コジマ)
○『中庭の出来事』(恩田陸)
『樹霊』(鳥飼 否宇)
○『トモ、ぼくは元気です』(香坂直)
『風が吹いたら桶屋がもうかる』(井上夢人)
『ジュリエットXプレス』(上甲 宣之)
『この闇と光』(服部 まゆみ)
『タラ・ダンカン 魔法の王杖 上下』(ソフィー オドゥワン=マミコニアン)
○『ヘンリエッタ』(中山 咲)
○『三日月ライダー』(大川 さとみ)
『金色の雨がふる』(桐生 典子)
『聖少年』(檀上 りく)
○『陽気なギャングの日常と襲撃』(伊坂幸太郎)
○『みんな誰かを殺したい』(射逆祐二)
『びっくり館の殺人』(綾辻行人)
○『温室デイズ』(瀬尾まいこ)
○『レインツリーの国』(有川浩)
◎『スロウハイツの神様 上下』(辻村深月)
『レボリューションNO3』(金城一紀)
『星降る楽園でおやすみ』(青井夏海)
『そして今はだれも』(青井夏海)
○『オルファクトグラム』(井上夢人)
『なぜ紫の夜明けに』(吉村達也)
○『東京バンドワゴン』(小路幸也)
●『盗神伝4 新しき王―孤立』(メーガン・ウェイレン ターナー)
●『盗神伝5 新しき王―栄光』(メーガン・ウェイレン ターナー)
○『八月の熱い雨 便利屋<ダブルフォロー>奮闘記』(山之内 正文)
『ハッピーバースデー』(青木和雄)
『NO CALL NO LIFE』(壁井ユカコ)
『ちーちゃんは悠久の向こう』(日日日)
○『puzzle』(恩田陸)
『夢にも思わない』(宮部みゆき)
○『図書館内乱』(有川浩)
『白夜行』(東野圭吾)

一言感想は以下↓
2006'11.06.Mon


キノの旅
時雨沢恵一:著
ジャンル:異世界ファンタジー(ライトノベル)
好き度:4

<あらすじ>
パースエイダー(銃)の使い手キノが人語を話すモトラド(二輪車)のエルメスと、
三日間ずつ各国を旅する短編集

<感想>
2行でまとまるあらすじを書いたのは初めてです(爆)
でも、これ以上書けないので。
正義にも悪にもならないキノに好感を抱けるかどうかで、この本を好きになれるかどうかが決まるような気がします。
私は彼女(そして作者)の傍観者っぷりが気に入っているので、好きですこの本。
あくまで一歩引いたところから、問題を提起している。
そしてその答えを物語の中で示さない。
登場人物達がやったこと言ったこと、感じたことを、肯定的にとらえるか批判的にとらえるかは読者次第なのではないかと思います。

好きな話はいろいろありますが、個人的に「にやり」と笑えた好きな話は「中立の話」(6巻)


にしても、あとがきが面白い…
個人的に好きなのは4巻の内容無視あとがき、6巻の入社試験あとがき、8巻のフェイクあとがき。
でも、これだけ突拍子もない後書きばかり書いていると、ネタ切れに困りそうですね…読者も期待しているでしょうし…。


2006'09.20.Wed

ダブル・キャスト
高畑京一郎:著
ジャンル:現代SF
好き度:4.5

<あらすじ>
廃墟から転落した川崎涼介。
目覚めると知らない部屋のベットに寝ていた。
家に駆けつけるとなんと自分の葬式をしているところで、自分が川崎涼介だと言っても、誰も信じてくれなかった。
一方、転落事故を目撃した浦和涼介。
その日をさかいに、一時的に記憶を失うようになり、見ず知らずの女の子が涼介を訪ねてくる…。

<感想>
タイム・リープに引き続き、面白かったですv
理詰めだった前作に比べると、物語を解いていく面白さには欠けましたが、相変わらず魅力的な登場人物とストーリー展開で最後まで飽きませんでした。
喧嘩っ早くて乱暴だけど正義感あふれる川崎も、一見情けなく見えても、いざというときの判断力と行動力がずば抜けている浦和…二人ともとても格好良かったですv
個人的には、クラス全員が見守る中、浦和と亜季が(一見)痴話喧嘩を始めるシーンが一番好きデスv
浦和君は、川崎涼介と亜季と出会い、今回の事件を乗り越えたことで、一回り大きな人間になれたような気がします。
(このまま育てば、浦和と川崎、両方のよい部分を併せ持った最高に格好いい男になるでしょう。亜季はなんとしても捕まえておかないといけませんね/笑)
タイム・リープの文庫版には、物語後が少しかいま見れる挿話が付いているらしいのですが、私はどちらかというと、ダブルキャストのその後の方が気になるなー。
2006'09.18.Mon

キサトア
小路幸也:著
ジャンル:ファンタジー
好き度:4

<あらすじ>
<色>を失った「リトルアーチスト」のアーチが、「風のエキスパート」の父に連れられて、双子の妹キサとトアと一緒にこの町にやって来て5年。
キサは日の出とともに目を覚まし日の入りとともに眠りにつき、トアは逆に日の入りととも目を覚まし日の出とともに眠りにつく病気だっため、3人そろって一緒に遊ぶことはできない。
それでも、優しい住民たちや友達、家族に囲まれて、アーチは幸せな日々を過ごしていたが…

<感想>
どことなく、いしいしんじ作品を思わせる世界観。
無国籍で少し不思議な雰囲気の漂う世界。
この混沌とした現代日本に生きている人間としては、この物語のような世界観、人間関係は憧れに近いものを感じます。
登場人物みんないい人ばかりなのですけど、こんな世界だったら、きっと人間も穏やかなんだろうな、と思えます。
アーチは、将来きっといい男になると思いますよ。(天然なんで、アミは別の苦労もあるかと思いますが/笑)
こういう、読後とっても気持ちいい暖かい物語を書ける人というのは貴重だな、と感じました。
2006'09.15.Fri

タイム・リープ~あしたはきのう
高畑京一郎:著
ジャンル:現代SF
好き度:5

<あらすじ>
鹿島翔香は、ある日目覚て学校へ行くと月曜日のはずが周りのみんなは「火曜日だ」と言う。
昨日の記憶がないことに混乱した翔香が、昨日の日記を開いてみると「若松くんに頼れ」と自分の筆記で残されていた。
冷静沈着、女嫌いと有名な若松に相談に行くがまったく相手にされない。
なんとか助けて貰おうと若松の後を追う翔香は、頭上で気配を感じて上を見上げると何かが自分目がけて落下してきていた――

<感想>
タイムトラベルもの。なのですが、同じ時を二度繰り返さないために、今までのタイムトラベルものにつきものだった矛盾がなく、すんなりストーリーを楽しめました。
数々の複線と言う名の「予備知識」も、翔香の視点で物語が進むので、読者も翔香と一緒に得ることが出来きます。
パズルを解く感覚で気軽に読める作品です。(実際、2時間ちょっとで読破しちゃいました)
10年以上前の本なのに、古くささを感じさせませんでした。
2006'09.14.Thu

バーティミアス3 プトレマイオスの門
ジョナサン・ストラウド:著
ジャンル:異世界ファンタジー
好き度:4.5

<あらすじ>
魔術師が支配する現代ロンドンで、英才教育を受け魔術師になったナサニエル。12歳のとき初めて呼び出した妖霊(ジン)のバーティミアスとともに多くの困難を乗り越え、17歳になった彼は大臣にまで出世していた。
しかし、長引くアメリカ侵攻に一般市民の不満は高まり、同時に長い間魔術師達に使役されてきた妖霊たちも、魔術師に一矢報いようとある計画を企てていた。

<感想>
バーティミアスシリーズ最終刊。
非常に面白かったです。1巻2巻でやめてしまうのはもったいないです。
これは3冊まとめて1つの物語。1巻を読んだ方は是非とも3巻まで読み切って欲しい。
帯などで「こんなラストは想像してなかった」とか「衝撃のラスト」などと仰々しく書いてあったので、どんなものかと思っていたのですが、本当に衝撃のラストでした。
最終刊で、こんなにみんなして活躍してくれるなんてびっくりです!
あと、今回はバーティミアスとプトレマイオスの過去が挿入されているのですが、プトレマイオスのキャラがすごく好きですv
バーティミアスとプトレマイオスの切っても切れない強い絆で結ばれた関係が素敵でした。
もちろん、ナサニエルとバーティミアスの関係も好きですがv
プトレマイオスと違って、お互いツンデレのデレ抜き(笑)で素直じゃない感じがなんとも言えず(笑)

続きにラストネタバレ↓
2006'08.05.Sat

BG、あるいは死せるカイニス
石持浅海:著
ジャンル:現代ミステリー
おすすめ度:4

<あらすじ>
全員女性の姿で生まれて、その中で優れた者だけ男性に性転換する、男性が優遇された世界。
ある日、遙の姉が高校の裏庭でレイプ未遂の死体となって発見された。美人で人望厚く、成績優秀、運動能力も優れた男性化候補の筆頭であった彼女は何故殺されたのか。
警察や女性有能ジャーナリストが追う、「BG」のもつ意味とは。
遙は姉のもつ秘密を探ろうとする…

<感想>
あんまり期待しないで読んだのですが面白かったです。
女性がある年齢を超えると、優秀な者だけ男性に転換する…という、ちょっと想像しにくい世界観の話なのですが、それを上手く使った、なかなか読ませるミステリーでした。

「男性は優れている」「男性を優遇しよう」と言いながら、実際の権力を握っているのは人数の多い女性で、優遇することで男性を社会から排除してしまっている。
このあたり、作者は「フェニミズム」風潮のことを頭に置いて書いてるのかなと思いました。
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